スーパー堤防 2019 10 13

「命を守る」
 毎年、大型台風がやってくるたびに、
堤防が決壊して、濁流が住宅地に押し寄せる。
これが、毎年、どこかで繰り返されるのです。
 今年も、千曲川の堤防が決壊して、
濁流が住宅地を襲い、痛ましい限りです。
 上空からの映像では、
千曲川の堤防は、かなり貧弱に見えます。
 今までの風水害に対して、
このような堤防が持ちこたえていたのは、奇跡だったかもしれません。
 「かなり貧弱」と書いたのは、理由があるのです。
私は、埼玉県加須市の「スーパー堤防」を見たことがあるからです。
この堤防は高く、天にもそびえるような高さです。
 堤防の上から見れば、住宅ははるか下のほうに見えます。
住宅の屋根が完全に見えるほどの高さであり、
堤防というよりは、「山」があると言ってよいでしょう。
 この堤防は、「山」ような高さなので、
歩いて登ろうとする人はなく、車で登ります。
 これほど強力な堤防を築いたのは、
利根川が決壊すると、首都圏に大きなダメージとなるからです。
 しかし、「命」は、誰でも平等なはずです。
首都圏に住む「命」は重要であり、
千曲川の近隣に住む「命」は、そうではないのか。
本来、平等であるはずの「命」に軽重があってはならないことです。





































































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